私たちをとりまく沿岸域には、物流・人流・経済活動の拠点である港湾や、水産拠点である漁港が点在し、私たちの日常生活を支えています。沿岸の藻場や砂浜は豊かな水産資源の供給の場でもあります。
一方、近年では気候変動による災害リスク増大や、水産資源の減少による漁獲低迷等によって、これらの諸活動は様々な課題に直面しています。施設の高齢化対策も重要です。私たちは、様々な解析手法を駆使して、これら課題の特性を評価・分析して適切な提案を行うことで、私たちの生活や実り豊かな沿岸環境が次世代に継承されることを目指しています。
業務内容
社内他部門、社外の研究機関と連携し、主に沿岸域の諸課題に関わる数値シミュレーションや、解決策の提案を行っています。
港内静穏度解析
・波浪統計資料の整理分析
・港内擾乱メカニズム分析
・波浪伝搬計算(ブシネスク方程式、非定常緩勾配不規則波動方程式、エネルギー平衡方程式など)
・港内静穏度の評価
・静穏度対策の提案/評価
・船体動揺シミュレーションを用いた詳細解析
・伝搬シミュレーションによる航走波の影響分析
【数値シミュレーションの計算事例 ※動画はこちら(MPG形式・約29MB)】
長周期波解析
・スペクトル分析等による長周期波の影響解析
・港内,湾内副振動解析
・長周期波伝搬シミュレーション(ブシネスクモデル)
・船体動揺シミュレーション
・波浪制御工などハード対策の検討
・波浪予測や係留系によるソフト対策の検討
【船体動揺シミュレーション ※動画はこちら(MPG形式・約45MB)】
漂砂解析
・漂砂現象のメカニズム分析
・三次元海浜変形シミュレーション
・汀線変化シミュレーション
・海域特性に応じた漂砂解析モデルの構築
・漂砂対策の提案/評価
・水域機能保全計画の立案
水理模型実験・数値水路実験
・水理模型実験(社外施設のオペレーション)
・CADMAS-SURF(2D/3D)による数値模型実験
・越波,越流,透過波に関する影響評価
【断面三次元波動モデルの計算事例 ※動画はこちら(AVI形式・約21MB)】
津波・高潮シミュレーション
・津波伝搬シミュレーション(東北大モデル)
・津波漂流物輸送シミュレーション
・マルチエージェントモデルによる避難シミュレーション
・漁港構造物の機能診断(対津波評価)
・津波浸水評価/津波防災対策検討
・高潮シミュレーション(波浪推算,波の伝搬計算)
【粒子法による津波漂流物の計算事例 ※動画はこちら(MPG形式・約1.6MB)】
潮流・水質シミュレーション
・多層密度流モデルによる潮流シミュレーション
・COD、リン、窒素等の水質拡散シミュレーション
・港内結氷シミュレーション
・港湾計画策定(改訂)に向けた潮流水質評価資料の作成
・河川協議資料の作成
・河口部密度流の影響検討
・海水交換施設の整備検討
生態系・生物シミュレーション
・浮遊幼生の移流拡散シミュレーション
・生態系モデルによる水域環境シミュレーション
・個体群動態モデルによる水産生物の生産量予測
・港内静穏域を用いた蓄養/増養殖計画の提案・評価
風環境解析
・気象統計資料の整理分析
・3次元風況シミュレーション
・飛砂シミュレーション
・防風対策/飛砂対策の検討
・港湾・漁港の就労環境改善施設/衛生管理施設の整備検討
・ビル風の検討
【数値シミュレーションの計算事例:風況シミュレーション】